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描く記憶:塩田千春

ギャラリースペースを包み込んで新たな世界観を生み出す、毛糸を使った大規模インスタレーションが特徴的な日本生まれのアーティスト、塩田千春。25年間にわたって世界中で300ヶ所以上の展示会に参加し、生、死、人間関係の複雑なあり方をあらゆる手法を通して探索し続けている。

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The Key in the Hand, 2015. Installation: old keys, wooden boats, red wool. Japan Pavilion at 56th Venice Biennale, Venice, Italy | Photo Sunhi Mang © VG Bild-Kunst, Bonn, 2021 and Chiharu Shiota

塩田氏のインスタレーションを訪れることは、まるで別の現実に踏み込んだかのような体験に似ている。一見馴染みのある素材やオブジェクトを、未知の領域から由来する複雑なウェブ構造に編み込む。そんな作品を目の前にすると、心と身体に言葉では言い表せない”跡”を確かに残していくのだ。
1972年に大阪で生まれた塩田氏は京都精華大学で油絵を学んだ後、芸術家で彫刻家の村岡三郎の助手として活動。後にオーストラリアのキャンベラに留学、1990年代半ばにはドイツに移り、パフォーマンスアーティストのマリーナ・アブラモビッチに師事し、続いてビジュアルアーティストのレベッカ・ホーンに師事した。

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Where are we going? 2017/ 2021. Metal frame, rope, cotton thread. Installation view: Shiota Chiharu: The Soul Trembles, Taipei Fine Arts Museum, Taiwan, 2021 | Photo Guan-Ming Lin © VG Bild-Kunst, Bonn, 2021 and Chiharu Shiota


 

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キャリアの早い段階で、絵画とキャンバスの深さの欠如によって制限されていると感じ、二次元の絵画の中に閉じ込められるという夢を見た後、自分の体を使って作業し、パフォーマンスを取り入れるようになったと言う塩田氏。毛糸を使った精巧で終わりのないように見えるウェブを空間に織り込み、ベッド、靴、スーツケースなどの思い出に満ちた日常のオブジェクトと織り交ぜることから最終的に今の独特な3次元の描画スタイルが生まれた。
第56回ヴェネツィア・ビエンナーレでは日本館のために制作された塩田氏の「The Key in the Hand」(2015)を発表。公募で集められた18万個の鍵を、ギャラリースペースを2つの木製船に繋ぐ赤い糸の網から吊り下げ、鍵を握っている子供の写真が4台のモニターの横に飾られ、幼い子供たちが生まれる前後の思い出について話すビデオが映し出されるというインスタレーション。アーティストにとって鍵とは人々の日常的な空間を安全に保つと同時に、新しい未知の世界への扉を開く可能性を秘めたオブジェクトである。何千もの赤い紐からぶら下がっている鍵は、相互接続性と広がりの感覚を呼び起こし、視聴者が身近な日用品に自分の記憶や連想を吹き込むことを可能にした。

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Uncertain Journey, 2016/2019. Metal frame, red wool. Installation view: Shiota Chiharu: The Soul Trembles, Mori Art Museum, Tokyo, 2019 | Photo Sunhi Mang | Courtesy: Mori Art Museum, Tokyo © VG Bild-Kunst, Bonn, 2021 and Chiharu Shiota


 

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Accumulation-Searching for the Destination, 2014/2021. Suitcase, motor, red rope. Installation view: Shiota Chiharu: The Soul Trembles, Taipei Fine Arts Museum, Taiwan, 2021 Courtesy of Galerie Templon | Photo: Guan-Ming Lin © VG Bild-Kunst, Bonn, 2020 and Chiharu Shiota

色彩が重要な要素である塩田氏の作品では多くの場合それぞれの意味を持つ、赤、黒、または白が使われている。たとえば、赤は体、家族、人間関係につながる血の色であり、日本では、白は葬式などでよく使われる”死”を象徴する色である。ポーランドのカトヴィツェにあるシレジア博物館で展示されたインスタレーション「Counting Memories」(2019)では、天井から黒い糸のネットが夜空、または宇宙のように広がり、星のように散らばる白い数字が印象的。作品は視聴者を(黒い糸に絡まった)机に座らせ、特別な意味を持つ数字、日付の形の数字、個人に関連する数字歴史など人生における数字の重要性を考える機会を人々に与えた。彼女の他の作品と同じように、人々の内面と外面の生活を形作る目に見えない糸を見えるようにしようとしたインスタレーションである。 
塩田氏の史上最大の個展となった2019年の東京森アーツセンターで行われた展覧会 「塩田千春:魂の震え」では初めて全作品を展示し、国際ツアーの一部として韓国と台湾でも開催。本人の人生が変わるにつれ、仕事とこだわりも進化したが、一つ変わらないことは、我々の記憶、夢、内なる宇宙を彩る目に見えないオーラとエネルギーを形にすることに専念し続けるということなのだ。

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Counting Memories, 2019. Installation: wooden desks, chairs, paper, black wool. Muzeum Śląskie w Katowicach, Katowice, Poland | Photo Sonia Szeląg © VG Bild-Kunst, Bonn, 2021 and Chiharu Shiota

 

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Where are we going? 2017/ 2021. Metal frame, rope, cotton thread. Installation view: Shiota Chiharu: The Soul Trembles, Taipei Fine Arts Museum, Taiwan, 2021 | Photo Guan-Ming Lin © VG Bild-Kunst, Bonn, 2021 and Chiharu Shiota

Text: Charmaine Li

Images: © Courtesy of Chiharu Shiota Studio

Translated by : Aoi Sasaki 

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