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緊張感とバランス:

ウォンミン・パク
ソウル生まれでパリ在住のデザイナー、ウォンミン・パクが手がける家具デザインは、洗練された革新性と直感的なジオメトリーが特徴で、思索的でありながら力強い。そのモノリシックで彫刻的なフォルムは、どんな空間でも注目を集める。明確なデザインアプローチに基づくパクのデザインは、緊張感とバランスを反映するソリッドで力強いフォルム、周辺環境と調和する素材感、そしてミニマルでありつつも、確かな存在感を放っている。

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パクの作品は、アートとデザインの間の曖昧な領域に位置づけられる。彼の家具デザインは、機能的で実用的であると同時に、美術作品に通じる芸術性がある。個人コレクターからも美術館からも収集価値の高いデザインとして注目される彼の家具は、美術館で展示され、ギャラリーや世界のデザインフェアでも販売されているが、それだけではない。パクのデザインは、素材感によって視覚的な多様性を表現している。彼は、「私のデザインは、物自体に語らせたいと思っています。美しく、魅力的で、周辺環境と調和し、シンプルさ、純粋さ、繊細さを表現すること。私のデザインを経験する人は、自らの感覚や感情を探求するための空間を得るのです」と語る。
パクは2011年にアイントホーフェンのデザイン・アカデミーを卒業後、アイントホーフェンにスタジオを設立し、最近ではロッテルダムに工房、そしてパリにクリエイティブ・スタジオを開設した。「パリのスタジオでは、作品の制作はしません。主にスケッチやスケッチモデルの作成、コンピューターを使った作業や読書をしたり、他の地域の工場と制作について連絡を取り合ったりしています」と彼は言う。

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形や機能については、彼は直感的に考えることを心がけているという。「毎回違います。椅子やテーブルにできそうな素材を探すこともあれば、特定の素材を使ったオブジェクトを探求することもあります。また、形と機能を総合的に考えることもあります。」彼がデザインの世界に入ったのは、突然のひらめきがきっかけだった。「ある日、現代の生活環境では、誰かがデザインし、誰かがつくった製品に囲まれているということに気づいたのです。」パクは、自然の美しさに触発されるという。「周囲のありきたりの自然から多くのインスピレーションを得ています。野原には、野草や雑草、樹木があり、空には雲が浮かび、空の色は常に変化し続ける。そのすべてに驚かされます。自然が織りなす風景は、本当に美しい。」

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彼の最初のシリーズ「Haze」では、当時は家具にはあまり用いられなかった意外な素材、レジンを使って、非対称のボリュームを持つ、柔らかく淡い色彩のスツールやテーブルを発表した。これらの作品は、その不透明性と透明性は、不確実性、両義性、曖昧さを喚起させる。彼の2つめのシリーズ「Plain Cuts」は、滑らかでシャープなスチールとアルミが対照的に並置されている家具だ。今回、パクは最新作「Stone+Steel」を発表し、石とスチールを使って有機的なフォルムと自然なシルエットを表現した。シェフと同じように、選んだ素材によって、彼のデザインアプローチは決まる。「あらゆる素材や技術に興味があります。それは、感情や感覚を表現するもうひとつの言語なのです。様々な素材を使って実験します」と彼は語り、「素材の魅力や、素材が持つ特性を研究します。それから、その特徴をどのように表現し、技術を使ってどのように素材に反映させるかを考えます」と付け加えた。

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スケッチは、彼のデザインプロセスにおける直感的なアプローチのひとつに過ぎないが、現在39歳の彼にとって、10年前につくった「Haze」のテーブルの最初のスケッチが、最も記憶に残るものだという。「私が最初につくるスケッチモデルは、自分の考えを具現化するためのものです。しかし、このスケッチモデルには実際の素材や加工技術などの詳細は含まれていないので、テストサンプルを使ってアイディアを具体化します。通常、製作者が初めて試す技術が多いので、自分が求める手触りや雰囲気を丁寧に説明します」と彼は説明する。
パクの作品は、機能的な彫刻のようでもあり、抽象画のようでもある。それらは間違いなく独創的かつ斬新で、時の試練に耐えうるものだ。「新しく、新鮮であると同時に、自分自身、そして自分のスタイルを表現する作品をつくりたい。自分のアイデンティティや言語をモノで表現するのは難しい。私が目指しているのは、大量生産品や売れ筋の製品よりも、もっと根源的なものです。自分が追求していることを見極めながら、新しいプロジェクトに取り組んでいます。難しいと同時に、刺激的でもあります。」

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世界のデザインコレクターから注目を集める彼は、デザインの可能性や範囲を広げ、探求し続けることを目指している。彼は「今後、もっと大きなスケールのものに挑戦していきたいと思っています。新しい作品の展覧会は、卒業制作のようなものです。より大きなスケールに挑戦するために、現在、ロンドンの建築学校の修士課程で学んでいます」と言う。常に進化と革新を続けるパクの作品を定義するのに、これ以上良い方法はないだろう。 

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Text: Joanna Kawecki

Images: Courtesy Wonmin Park and Carpenters Workshop Gallery

Translated by: Kazuko Sakamoto

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